4月8日はお釈迦様の誕生日。
この日は「花まつり」とも呼ばれます。
「花まつり」の他、下記の名称で呼ばれます:
・灌仏会
・仏生会
・龍華絵
この日にお寺に行くと、小さなお堂にお花をたくさん飾り立てた「花見堂」が飾られています。
花見堂の中には、小さなお釈迦様が人差し指を1本、空に突き立てて立っておられます。
そのお釈迦様に『甘茶』をかけたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
このお釈迦様に甘茶をかけてお祝いするのが「花まつり」です。
なぜ甘茶をかけるの?
なぜ「甘茶」をかけるのかというと、お釈迦様がお生まれになった日、たくさんの神様が歓迎し、空から龍が甘露の雨を降らせたと言われていることから、甘茶をかけるようになったそうです。
この甘茶を飲ませていただけるお寺もあるのですが、本当に甘いです。
小甘茶の葉は苦いのですが、発酵させると砂糖の100〜1,000倍の甘さになると言われています。砂糖がない時代には甘味料として非常に重宝され、漢方薬の苦み消しや民間療法などに使用されていました。
引用元:いい葬儀、2021-01-26,「お釈迦様の誕生日に甘やをかける意味」
甘茶には「上に立つ者がよい政治を行って平和な世が訪れると、甘い露が降る」という中国の言い伝えや、「甘茶は神様の飲み物で、飲むと不老不死になれる」というインドの伝説などがあります。
つまり、お釈迦様に甘茶をかける行為は、お釈迦様への信仰の表れであると言えるのです。
天上天下唯我独尊!(てんじょうてんげゆいがどくそん)
「天上天下唯我独尊」
この言葉は、お釈迦様がつぶやいた言葉ですが、皆さん、意味をご存知でしょうか。
漢字だけを見ると、暴〇族の特攻服に刺繍されているアレか?!と想像してしまい、その意味は「俺が1番だぜ!我が道を行くぜ!」といったイメージがありますが、本来は下記のような尊い意味が隠されているそうです。
お釈迦様は、出生後直ちに立ち上がり、東西南北の四方に七歩ずつ進み、右手人差指を天に向け「天上天下唯我独尊(てんじょうてんがゆいがどくそん)」と述べたと伝えられております。この句は、「ただ自分だけが最も尊い」という傲慢な言葉ではなく、「この世に授かったこの命こそが限りなく尊い」という意味です。
引用元:西新井大師、お坊さんがお話するちょっとためになるはなし、「花まつり」
どんな人でも、この世に授かった命は皆尊い…。
とても深い深い言葉ですね。
この世で心優しく真面目に生きていらっしゃる方は、尊いということはよく理解できますが、自分の地位や名誉のために人を潰し、奪い取ってのし上がるような人であっても、この世に授かった命ですから、尊いということなのだろうかと考えるのですが、おそらくお釈迦様クラスになると、どんな悪事を働いた人でも尊い人間なので、そういった人こそお救いになるのだろうと考えています。
被害者からしたら、加害者こそ救われるだなんて悔しいかと思いますが…しかし、加害者こそ救われなければならない人間であり、被害者はそれを受け入れる心を持つことが『真理』でもあると思います。
この世の中には、色んな人がいるけれど、私は、この4月8日の花まつりには、自分自身も尊い人間の一人だということを感じるようにしています。
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