皆さま、いかがお過ごしでしょうか。
結艸庵(@yuisoan2020)です。
皆さんは、どんなことに・誰を相手に戦っていますか?
相手はあなたに対し、戦いを挑んできたら応戦しますか?
本日は『戦わないで勝つこと』についてお伝えいたします。
孫子の教え
中国の孫子の教えにこんな言葉があります。
「百戦百勝は善の善なる者に非ざるなり。戦わずして人の兵を屈するは善の善なる者なり」(諜功編〈第3〉)
日経BizGate,2015-04-28,山田英夫氏、競争しない競争シリーズ「孫子と生物学に学ぶ「戦わずして勝つ」」
この意味は、『戦に一度も負けたことがない』ということは一見素晴らしいことのように見えますが、戦をはじめるにしても兵士に戦に参加してもらったりするわけですから、勝ったとしても兵士が怪我をしたり、準備に大変な金額がかかったり失うものもある、という意味です。
なので、『戦わないで勝つ』ことが一番よいという考えを述べています。
\孫子の兵法の本を読んでみる/
人生生きていると、戦いを挑まれることがあります。例えば:
- 上司からのパワハラ・モラハラ
- 相手が競争心をむき出しにしてくる
- 周囲からの嫌がらせ
- 夫婦喧嘩(離婚問題)
しかし、相手が戦いを挑んでくるには必ず理由があります。
悪い種を蒔いたが結果として、相手から戦いを挑まれるのは自業自得かなとも思いますが、こちらは特段何もしていないのに、戦いを挑まれる時は、相手の個人的な理由が潜んでいることもあります。例えば:
- 上司からのパワハラ・モラハラ →パワハラする人が自己愛性人格障害を抱えている
- 相手が競争心をむき出しにしてくる →あなたに負けたくないと思っている
- 周囲からの嫌がらせ →なんとなくむかつく、幸せそうだから気に食わない
戦いを挑まれる理由を探ってみると色々な理由が見えてくるかと思います。
しかし上記のような「個人的な感情のため」という理由で戦いに挑まれた場合、その戦いに応戦しない方が無難です。
理由としては:
- 応戦することは、一見、自分自身のことを守ることに見えますが、相手をかまってあげることでもあり、戦いをしてほしいという相手の個人的な感情を満たしてあげるだけだから
- 戦いを挑んできた相手にとっては、あなたが応戦してきたことで、戦いを楽しんでいる一方、あなたは、自分の時間、エネルギー、お金を相手に奪われているから
自分の時間、エネルギー、お金は、自分のことを嫌っている相手に捧げるべきではない。
もっと自分が幸せになるために使ってあげるべきだと思うから、戦わない方がいいのです。
戦わなかった結果、あなたの時間、エネルギー、お金は自分を幸せにするために使うことができるので、それは、勝ったも同然です。相手より幸せになれたので勝ちでしょう。
起こったことすべてに「意味・学びがある」わけではない
パワハラ・モラハラを受けた際に、証拠を集めて訴える際も同じく、あなたが勝ったとしても、無駄な時間、エネルギー、お金が発生します。(だからと言って、証拠集めを怠ってはいけません。訴えるといった理性も必要があるときもあるからです)
よく「人生の中で起こったことには必ず学びがある」という言葉を耳にしますが、必ず学びがあるわけではないと私は思います。
特に”関わらない方がいい人”から学ぶものは、ほとんどありません。
”関わらない方がいい人だった”…それだけです。
最近、『怨憎会苦』という仏教の言葉を知りました。怨憎会苦とは、人を憎んだり、妬んだり、貶め入れたりするような人(所謂、関わらない方がいいひと)といった出会いは避けることのできない人間の苦しみということです。
起こったことの全てに「学びがある」と結びつけなくてもよいと思うようになりました。
\怨憎会苦について/
戦いを挑んでくるような人との出会いは、ただ単に『怨憎会苦』によって出会っているのであり、のではないか、何か学びがあって出会っているわけではないという私の個人的な解釈です。
そうとなれば、嫌な人から戦いを挑まれることも、戦いに応戦した結果にも過程の中にも、そこに学びはないのかもしれません。
むしろ、戦うことによって今までもっていたものを失ったり、今よりもっと損する人生になることもあるのです。
そもそも「戦い」とは自分自身の中でしか起こらない
そもそも「戦い」というのは自分自身の中でしか起こらないと私は思っています。
相手に勝つためではなく「自分自身に勝つ」ための戦略・戦術を考え、自分がいかに幸せになれるかといったことに自分の時間、エネルギー、お金をつかうことです。
それなのに、相手に戦いをしかけてくる(※パワハラやモラハラ、嫌がらせといった戦い)人は、相手を潰し自分がのし上がろうとしてくる恐ろしい人間だと思います。
そういう人から戦いを挑まれたら、「あら、個人的な感情を抱えて大変ね…私の感情ではないからご自身でコントロールなさってくださいね」と心の中で一言で十分。
そして、相手からの嫌がらせに心を消耗させず、自分のために時間と、お金とエネルギーを費やして幸せになって、戦わずして勝つことに意識してみてくださいね。