この30年間で携帯電話が急速に普及し、手紙を書く機会が減ったのではないでしょうか。
確かにLINEやSNSで簡単にメッセージを送れるし、人とのコミュニケーションや繋がりも、時短、効率よくできるようになったとは思います。
一方で、下記のような伝統的なコミュニケーションの”風情”が忘れ去られていくことに、とても寂しく感じているのは私だけでしょうか。
- 便箋や封筒を選ぶ楽しさ
- 相手を思いながら文字を紙に綴る美しさ
- 手紙を送る手間
- 手紙が届くのを待ちわびる時間
- 届いた瞬間の喜び
- 封を開けてどんなことが書かれているのかドキドキする瞬間
年賀状ではなく、最後に『手紙』を書いたのはいつですか?
また、皆さんはいただいたお手紙の中に文香が入っていたご経験はありますでしょうか。
本日は、日本の美しい文化、文香についてお伝えいたします。
文香(ふみこう)の歴史
文香とは、手紙用の『匂い袋』です。
文香の歴史は、平安時代と言われており、文を交わす男女が、お香を添えて自分の思いを相手に送るという文化があったそうです。
私が文香の存在を知ったきっかけは母でした。
母がよく手紙を書く人で、おしゃれな便箋や封筒のコレクションの中に、文香が入っていました。
貝殻の形をした小さな袋に源氏物語が描かれており、中にお香が入っています。
絵の美しさとやさしいお香の香りに見惚れてしまい、こんな素敵な物が手紙に添えられていたら、お手紙を受け取った方も、心穏やかに幸せな気持ちになることでしょう。
母のこのステキな習慣やこだわりを私も真似て、母のような女性になりたいと思い、私も大切な方への手紙には、文香を添えることに。
結艸庵おすすめの文香
母の真似をして、まずは文香探しから始まったのですが、色々なお香屋さんに出向き、じっくり探して見つけたのがこちら。山田松香木店の文香です。私一番のお気に入りです。
色々な文香の香りを試しましたが、山田松香木店のほのかに香るお香の香りがとても品がありました。
更に気に入った点が、絵柄(写真参照)
とっても可愛らしいので気にっています。
既に3つ使ってしまった為、現在はひとつなのですが、本来は4つ入りです。
山田松香木店のオンラインショップで全絵柄の種類が確認できます。
▶ 山田松香木店、公式オンラインショップ
\他にもちまたには可愛い種類の文香があります/
\ちなみに便箋はミドリ文具を愛用しています/
大切にしたい日本の風情
時の流れと文化の移り変わりは早いもの。
便利なものを利用して、時短、タイパ重視で人とのコミュニケーションを円滑にするのもよいですが、手紙を書く習慣や手間、文香を添えて手紙を送るこだわり、手紙が届くのを待ち読む楽しみをこれからも大切にし、積極的に暮らしに取り入れながら生活するのも、人生の質が高まるように思います。
皆さんもこの機会に、離れて暮らすご家族や疎遠になっている友人に、文香の香りと共に近況を手紙で伝えてみませんか?
\こちらもぜひ参考に読んでみてくださいね/