お地蔵様は閻魔大王だった

田舎の道端でよく見かけるお地蔵様。

なかには、手作りのまえかけや、帽子やマフラーが巻かれているものもあって、その地域ごとに、地元の人に長年大切にされてきた証が見えることも…。

そんな地元の人に愛され、優しいお顔のお地蔵様ですが、閻魔大王と同一人物と言われています。

お地蔵様誕生秘話

お地蔵様の正式名称は地蔵菩薩といいます。

お釈迦様が亡くなり、56億7000万年後に『第二のお釈迦様』として、弥勒菩薩が誕生したのですが、お釈迦様が亡くなって弥勒菩薩が現われるまでの間の56億7000万年の間は、神様が不在でした。

その不在の合間、お地蔵様がお釈迦様や弥勒菩薩に代わって、この世で苦しむ人々を救済していたそうです。（※1）

お地蔵さまは閻魔大王の化身

そんな優しいお顔のお地蔵様は、閻魔大王と同一人物であると言われている記事を発見しました。（※２）

その記事によると：

中国の道教における十王思想(死者が赴く冥界で、生前の人の行いを吟味する十人の裁判官)が日本に伝わり、十人の裁判官がそれぞれ本地仏(仏教以外の信仰の中に登場する神に、仏の名称・性質を割り当てる)をあてはめられ、十王の一人である閻魔王は本地仏が地蔵菩薩とされました。お地蔵様イコールあの地獄のお裁きをする閻魔大王、というわけです。

地蔵、すなわち地・大地・地下・地獄を支配する仏であるという連想から、日本の民間信仰である道祖神とも習合されました。道祖神とは、賽の神、つまりこの世とあの世との境に立ち、あの世(冥界)から災いや亡者悪霊が進入してこないように見守る神様で、いわば地獄の番人です

引用：Tenki.jp,2017-12-24,「お地蔵様とサンタと閻魔大王の意外な関係とは？12月24日「納めの地蔵」」

お地蔵様は、六道世界の神様

日本の昔話には、かさ地蔵というお話があります。

かさ地蔵は六体ありますね。

皆さまも道端やお寺で六地蔵を見かけたこともあるのではないでしょうか。

なぜ六体のお地蔵様がいらっしゃるのか。

それは、お地蔵様が輪廻転生する生まれ変わる先の世界（六道）の神様だからです。（※3）

人間の魂は現世の行いの結果によって、上記の六道のどれかひとつの世界に生まれ変わると言われています。

六地蔵は、上記世界の護り神として存在し、その界でもがき苦しむ人を救済してくださっているのです。

二十八利益

『地蔵菩薩本学功徳経』という地蔵菩薩の経典には、お地蔵様を信仰することで、28種の利益と７つの利益を得られると書かれているようです。

もし未来の世に、善き男性と善き女性が地蔵菩薩のお姿を見たり、この経を聴き読誦し香華をあげ、飲食、衣服、珍しい宝を布施し、供養をして褒め称え仰ぎ見て礼拝をしたなら、２８種の功徳を得られるでしょう。

さらに虚空蔵菩薩は、もし現在と未来に天龍と鬼神が、地蔵の名を聞いて地蔵のお姿に礼拝をし

あるいは地蔵の本願を目指す修行を聞き、褒め称え、仰ぎ見て礼拝をしたなら、七種の利益を得られるであろう

引用：地蔵菩薩本願功徳経、仏教講座　法典から

いつまでも優しく見守ってくださるお地蔵様

いかがでしたでしょうか。

お地蔵様はその素朴さから親しまれていますが、お釈迦様が亡くなられ、第二のお釈迦様と言われる弥勒菩薩様が現われるまでの何十億年、この世の人間の苦しみをおひとりで救っておられた大変地位の高い、古い古い菩薩様であることが分かったかと思います。

また、あの優しいお顔のお地蔵様は、恐ろしい顔の閻魔大王と同一人物というのも驚きです。

しかし、お地蔵さまは地獄に墜ちた者も地獄の苦しみから救い、上の階級へと上げて魂の成長を促してくれるなんとも優しい方であることが分かりました。

あまりに馴染んでいるお地蔵様。

他の神様と比べたら、そんなに力はないのかななんて思っていましたが、とんでもない！！！

お釈迦様クラスの強くて優しい力を持った神様でした。

もしお近くにお地蔵様がいらしたら、お参りしてみてくださいね！

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※1，3参照元：仏像ワールド、地蔵菩薩
※2参照元：Tenki.jp,2017-12-24,「お地蔵様とサンタと閻魔大王の意外な関係とは？12月24日「納めの地蔵」」